自己肯定感っていう言葉を聞いたことありますか?
私は18年ほど前に初めてこの言葉を知ったのですが、その後次第に注目を集める言葉となっていきました。
自己肯定感っていうのは、自分には価値があるんだ、自分は大切な存在なんだと思えている感覚です。
短所をありのまま認めながらも、自分には良いところもある、周りの役に立てている部分もある、というように自分の存在を肯定できるということですね。
自己肯定感をあげられると何がいいのか、低いとどうなるのか、自己肯定感が下がる原因、あげるにはどうしたらいいのかを解説していきます。
子どもの自己肯定感があがると何がいいの?
自分が価値のある存在だと思えることで、自分を信頼できる。
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信頼できるので、失敗を恐れずチャレンジできる。
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失敗したとしてもへこたれない。
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どんどんチャレンジできるので、経験の機会が増える。
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経験を重ねることで成功体験も増える。
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ますます自信を持てる。
このように好循環が生まれますね。
子どもの自己肯定感が低いとどうなるの?
自己肯定感が低いとは、どんな状態かっていうと
- 「私には出来ない」
- 「どうせ無理」
- 「僕なんて…」
といった感情に支配されている状態です。
このような状態だと、何かにチャレンジしようっていう意欲が湧きませんよね。
頑張って何かに取り組むっていう状況のときに、意欲が湧かない状態で力を発揮しようとするので、とてもしんどいです。
一生懸命アクセルを踏みながら、同時にブレーキも踏んでいるような状態です。
消耗しますよね。
結果も出にくいです。
そのようになるのは避けたいですよね。
子どもの自己肯定感がさがる原因は?
子どもの自己肯定感がさがる原因を5つ紹介します!
感情を否定する
感情は自分の中に自然に湧いてくるものなので、それを否定されてしまうと、自分に自信が持てなくなってしまいます。
例えば、何かすごく嬉しいことがあって喜んでいるのに、そんなことで喜んでいてはダメよ!とか
何か嫌なことがあって泣いているのに、そんなことぐらいで泣かないの!とか。
そんなふうに言われてしまうと、自分の感情が素直に出せなくなってしまいますね。
そのような感情が湧くことがダメなんだと思ってしまい、自分がダメなんだっていう感情につながってしまいます。
その子にとっては高過ぎる期待をかける
その子が持ってる力よりも高過ぎるところを目指して頑張るように期待をかけすぎると、つぶれてしまいます。
やる前から諦めてしまったり、無理やり頑張って出来なかったことに対して自信を無くしていまいます。
そもそも無理なことだったのに、期待に応えられない自分がダメなんだと思ってしまいます。
結果ばかりを褒める
結果を褒めることもあっていいのですが、そればかりだと結果が出せなかった時にどうしたらいいのかと、プレッシャーになる場合があります。
その結果、挑戦意欲を無くしてしまうということが起きます。
他者と比較する
他者っていうのは例えば、お兄ちゃん、お姉ちゃん、弟、妹、クラスの友達、親戚の子、近所の子などですね。
比べられて嬉しい人はいないですよね。
他の誰かよりもできていない、能力が劣っているなどと言われると、気持ちのいいものではないです。
自信を無くすだけですね。
失敗を責める
誰も好き好んで失敗するわけではないですよね。
頑張っても失敗するときはあります。
誰にでも失敗はあります。
それを責められても嫌な気持ちになるだけです。
責めても何も変わりません。
子どもの自己肯定感をさげないようにするには?
自己肯定感がその子さがる原因を取り除いていきましょう。
では具体的にはどうしたらいいのでしょう。
見ていきましょう。
感情に共感する
子どもが感じたことを受け入れて、寄り添うことが大事ですね。
喜んでいたら
- 良かったね!
- それは嬉しいね!
泣いていたら
- それは悲しいね
- 辛かったんだね
- 嫌だったんだね
- 悔しかったんだね
- 残念だったね
というように、その時々に応じて子どもが感じている感情に寄り添ってあげましょう。
怒っている時や、しょんぼりしている時も同じように共感してあげましょう。
ちょうどいい目標設定をする
子どもの今の能力、状態、意欲、その時の状況をよく見極めて、その子がその時点で持っている力より、少しだけ高い目標→少し頑張れば手が届きそうな目標を示してあげたり、子どもの成長具合によって子ども自身がそのような目標を設定できるようにサポートしてあげると良いですね。
また、今すぐは難しい高い目標を目指そうとしている場合は、そこにたどり着くまでの小目標を作ると良いですよ。
目標を細分化するってことですね。
また、達成目標を立てた場合に達成できないことが続いてしまうとモチベーションが下がるので、その場合は行動目標にすると良いですね。
行動目標ならやればやるだけ自信になります。
過程を褒める
失敗したとしても、そこに至るまでにはその子なりに頑張ったことがあるはずです。
その頑張ったことを具体的に褒めてあげましょう。
その子が一生懸命に取り組んできたこと、心掛けてきたこと、工夫したこと、意識してきたことをよく認識しておくことが大切ですね。
過程を褒めてくれると、自分が頑張ってきたことが認められたと感じられて、また次も頑張ろうという意欲に繋がります。
その子のこれまでの様子と比較する
- 〇〇〇ができるようになったんだね
- 〇〇〇になったんだね
- 自分からできるようになったんだね など。
できるようになったことを具体的に伝えて、それプラス喜びの気持ちも言葉にすると子どもはとっても嬉しく感じます。
失敗から何を得られたかを考える
- 〇〇が大事だって分かったね。
- 次は〇〇に気を付けたらいいね。
- 〇〇は失敗するってことが分かったね。
というように、失敗から得られたことを伝えてあげましょう。
そしてこの失敗によって一歩成功に近づけたことを喜んであげましょう。
そのような考え方をインストールしてあげれば失敗しても、子どもは自分から次はどうするべきかを考えるようになります。
そうして自分で次への行動を起こし、成功したなら喜びもひとしおです。
こうなると大きな自信につながりますね。
更に子どもの自己肯定感を高めるには?
以下の3つも心がけると更にいいですね。
子どものあるがままを認める
- 今日もいい笑顔だね!
- 精一杯できたね!
- 優しいね!
- 元気いっぱいだね!
- 丁寧にできたね!
のように、そのままあるがままを嬉しい感情を声に乗せて心から伝えます。
自分のことをよく見てくれていて、受け入れてくれるのを感じられるのは、とても嬉しいものです。
ありがとうを伝える
ありがとうは最高のパワーワードですね。
自分がしたことに対してありがとうって言ってもらえるのは嬉しいものです。
大人でも嬉しいですよね。子どもならなおさらです。
しかも自分が大好きなお父さん、お母さんから言ってもらえるのは、最高に嬉しいですね。
自分が役に立てたと感じられて、自己肯定感がとても高められる言葉です。
ありがとうをたくさん伝えましょう。
伝える機会がないなら作るといいですよ。
お手伝いをしてもらうと、ありがとうを伝える機会が増えますよ。
子どもの強みを伝える
まず、強みとは何かというと頑張らなくてもできてしまうこと。
他の人にとっては時間がかかったり、苦労が多いようなことを、軽くできてしまうことがその子の強みです。
軽くできてしまうので、本人は案外気付かないことが多いものです。
自分にとっては簡単にできてしまうので、他の子もそうなんだろうと思ってしまったり、凄いことなのに大したことがないと思ってしまうことも結構あります。
それを見つけて伝えてあげましょう。
自分の強みを知って、それを生かすことを教えてあげましょう。
もとよりできることなので少し努力すれば、大きな成果につながりやすいです。
それによってますます自己肯定感が上がりますね。
まとめ
自己肯定感をさげることを避けて、自己肯定感が高まることを少しずつ実践していきましょう。
そのためには、日々の暮らしの中で子どもをよく観察することが大事ですね。
あるがままを認めることも
小さなちょうどいい目標を立てることも
子どもが感じている気持ちに共感することも
強みを見つけることも
全てはよく見ること、よく聴くことからスタートですね。
よく見て今できていること、やろうと試みていることを認め、子どもが言っていることをよく聴いて共感し、寄り添い、励まし、子どもにとって一番の応援者になりましょう。
子どもにとってこんな心強いことはありません。
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